Kawaii展が終わりました♪

4月5日から始まりました『大正から始まった日本のKawaii展』が無事7月の1日に終了となりました。
お陰さまで、期間中、沢山の方達にご来館いただきました♪
ほんとうに、ありがとうございました♡
先日、当資料館で貸し出しておりました”かつぢ”のグッズが戻って参りました!
 

雑誌の付録から始まって、便箋、ぽち袋、カルタ、貼り絵、等々改めて見ますと、本当に沢山のKawaiiが!
期間中に読売新聞に掲載された記事を紹介します。

 
又共同通信社による信濃毎日新聞に掲載された、川出書房さんから出版されました、日本の『かわいい』図録の記事もご紹介しましょう

『世界的な共通語の変換をたどる」
若い女性を中心に、あらゆる物に対するほめ言葉として『かわいい』が使われ、やがて50代〜60代の女性も『かわいい』を使い、さらにはこの数年、男性まで使う様になって来た。この傾向は、『かわいい』をことを何よりも肯定する現在の文化的な状況を示しているのではないかと思える。
広辞苑によると、もともとは保護してあげたくなる『不憫』なこと、あるいは『小さく美しいこと』などを意味した『かわいい』という言葉が、現在の様に意味が拡大し始めたのは、いったいいつごろで、それはどのように変換したのか。本書は、ファンシーグッズを対象にして、それをたどる。英語のファンシーグッズは『風変わりな特選品』といった意味だ。日本でのそれとは意味が異なっており、独特な領域を生み出したと著者は位置つけている。
ファンシーという言葉を使っていないが、ファンシーショップ的な物を最初に開店したのは、大正期の竹久夢二の『港屋総草紙店』で若い女性向けの千代紙や雑貨を扱ったショップだったという。それは昭和初期から戦後にかけて中原淳一の『ひまわり』、松本かつぢ、そして内藤ルネや水森亜土のイラストによるグッズ、そして1970年代にハローキティーで『かわいいキャラクター』を生み出したサンリオへとつながる。
さまざまな世代の女性へのインタビューによる証言からは、その需要は都市と地方の格差、貧富の差、戦争、経済成長などがその背景にあることが語られている。『かわいい』文化は、『消費社会』の成立によって出現し、展開されてきたことがわかる。かわいく幼いことは、無垢ゆえに誰からも攻撃されない。それを願望し評価する社会。イギリスのある研究者は、欧米での受容を天使の無垢さに結びつけて解釈する。今や世界的な共通語『かわいい』を具体的事例から歴史的に見る好著だ。(弥生美術館学芸員:中村恵子編)
中村さん曰く、かつぢのクルミちゃんを除いてカワイイは語れませんね!って仰って下さいました。
ありがとうございました。
 

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